1. Intro

2. 両親からの言葉
声:畑中百人、畑中多賀子

3. Improvization
ピアノ: 畑中正人

4. 友人たちからの言葉〜あなたの両親について、原風景について
声:樋爪俊二、作田智保ほか
 
5. 浜頓別という街について
声:佐藤豊(歴史研究家)、橋本俊弘(住職)

6. Outro

プロデュース、インタビュー、編集、作曲、編曲、プログラミング:畑中正人
マスタリング: 西岡俊明  
Special Tahnks : 平戸健司

<制作後記>

もともと、この作品は1998年に札幌で行われた平戸健司(コンテンポラリーダンス)との
コラボレーションのために作曲されたものだった。

この作品を制作するにあたって必要なものは詩でもメロディーでもないように感じた。
私には何か「声」が必要なように感じられた。

この作品はダンサーの身体の音から始まり、私の両親の声、友人たちの声、私が生まれ育った町の音、
そしてその故郷の歴史を見守ってきた人たちの声が散りばめられている。

いつの間にか、自分自身の原点を探索する音の旅になっていた。
そこでは、メロディーもハーモニーもリズムもひとつの声の中に還っていった。

この作品の中に私の声も、 私自身もいない。
けれどもどの音も私にとってはかけがいのないものだ。


この作品の中で「表現」をしたいという感覚はなかった。
それよりももっと切実な「何か」だった。

取材に1ヶ月かかり、20時間以上にわたる声を熟聴し、サンプリング編集をし、それらをテープ・トラック
に並べ変える作業に1ヶ月、 そしてそれらをもとに作曲し、最終仕上げを行うまでに約3週間かかった。

作り終えて感じたのは、自分の全ての感覚が限りなく白紙になることだった。

これで自分自身の「原点」を探索できたかどうかは、結局公演終了後もわからなかったし、
いま現在もわからない。

自分にとって「音楽」とは何か。この作品はそれを証明するためのレポートのひとつでしかない。
きっとこの探索は音楽家として生きている限り、永遠に続くだろう。

一生わからないままでもいい。とにかく探索し続けることしか私にはできない。

2001年 畑中正人

最後にこの作品に賛同し、インタビューに御協力いただいた方々、そして初演にあたり御協力いただいた
全ての方にこの場を借りて心から感謝を申し上げます。
本当にありがとうございました。